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見る・遊ぶ城興寺(延生地蔵尊)
天台宗 延生山地蔵院 城興寺
当山は古来より霊場名刹として、ことに安産、子育て、子授の地蔵尊として近県に聞こえています。
天正十二年堂塔伽藍が全焼し、古記録なども焼失し、開基、造立も定かではないのですが、その昔、後鳥羽、土御門、順徳天皇の頃、その寵愛していた后妃が懐妊しましたが、月満ちても出産の気配がなく、御門は大変心配なさり、諸寺諸山の大徳安産の祈祷をしたが、生まれる様子はありませんでした。
ある晩、夢枕に僧が出てきて「女人の安産は地蔵菩薩の十種の大願の第一なれば、この菩薩を信仰すれば、安産疑いなし」と言って消え失せました。それ限りの夢で、翌日になって后妃は産の紐を解き安々と皇子誕生したということです。これが「紐解地蔵」と言われる由縁です。
御帝は昨夜の夢のお告げを深く感じ、運慶に地蔵菩薩を彫刻させ、この地に堂塔房宇を建立して、ここに安置し、皇城繁興を念じられ、寺名を「城興寺」とし、"延びて生まれ"より延生と名付けられたと言われています。
「地蔵堂」には、東大寺南大門の金剛力士像で知られる仏師「運慶」作と伝えられる木製のお地蔵様が安置されており、毎年8月24日「日の出ご開帳」として夜明けとともにご開帳され、その姿を拝むことができます。「日の出ご開帳」の前日の23日には「延生地蔵尊夜まち盆踊り大会」が行われ、地元の人で賑わいます。
本堂正面の縁側に鎮座する羅漢像「おビンズルさま」は、「なで仏」として知られ、自身の病める場所(頭・目・耳・鼻・手・足・腹など)と同じ場所をおビンズルさまに触り撫で、撫でた手で自分の患部をなでると病が良くなると言われています。
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